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マフラー交換で性能ダウン!?バイクマフラー交換メリットデメリット

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暴走族のバイクはなぜ遅い?

バリバリバリゲリゲリゲリゲリべべベベ・・・

あ、暴走族だ。怖いから隠れとこ。
にしても、暴走族って暴走してはないよね。
視線を集めるためにゆっくり走っているかもしれないけど…。
不良のバイクは総じて遅いよね。
なんでだろ、ちょっと聞いてみよっと。

バリバリバリゲリゲリゲリゲリべべベベべべべ

その理由はきっとマフラーのせい

バリバリバリゲリゲリゲリゲリべべベベべべべ

最近はやたらと暴走族が多いなぁ。
Why Japanese 不良のバイク 遅い!?
多分、それはマフラーのせいだよ。

マフラー?風の抵抗のせいかな・・・

バイクの排気管のほうです。

熟練ライダーほど”まずマフラーからは変えない”

これから、けっこう難しい話になるのでまず結論から書かせてもらうよ。
結論として、熟練ライダーほど”まずマフラーからは変えない”んだ。
なんで?
駄マフラーを付けてしまった時の性能の劣化は著しく
良いマフラーに交換しても、出力特性が変わる程度なんだ。
わかりやすく例えれば、失敗したら失明するけど、成功すれば近視が遠視になる手術みたいなもんだ。
メリット薄っ!

補足
有名マフラーメーカーによって煮詰められたカスタムマフラーだと全体的な性能が上がります。
しかし、タイヤ、チェーン、サスペンションをグレードアップしたほうが性能の体感はしやすいです。
軽い金属を使ったマフラーはバネ下重量が減少するため、大幅な重量減が見込めますが、そんなこと言うならダイエットしましょう。

国内仕様に静音性だけが極めて高い駄マフラーを付けられた外車に本国仕様のカスタムマフラーつければ性能が大幅に上がる例もあります。

そもそもマフラーってなに?

よいしょ・・・
布団を敷いてどうしたの?
難しい話が出てくるから、君がいつでも寝れるように。
ありがと
まず、マフラーとはなんぞや?という話だ
wikipediaによると排気音を小さくするためのパーツだって解説だね。
ということは、マフラーを取り外しても、排気音がでかくなるだけで性能は変わらないか?ということだね。実際にネットの動画を見て確認してみよう。

排気音がマフラー無しはすごいマヌケで、とろくさそうな感じだった!
実際に排気音のテンポを人力測定してみるとマフラー付きは約280bpmだったのに対して、マフラー無しは約220bpmだった。
要はマフラー無しは回転数が落ちているということだ。
つまりどういうことだってばよ。
マフラーは排気だけでなく、吸気にも影響していることさ!

そもそも、吸気と排気ってなにさ?

ごめん、当たり前に言ってるけど吸気排気ってなに?

さすがにバイクや車がガソリンをピストンの中で爆発させてそのエネルギーで走っていることは知っているよな?
ものが爆発(燃える)するには酸素が必要なんだ。
つまり、酸素とプシュと霧状のガソリンをピストンに送り込むまでが吸気ピストンで爆発させた後に発生する排気ガスを放出するのが排気だ。

これが詳しく書いたやつ。
プラグってのが、火花を出して爆発させているんだよね?
じゃあ、バルブって何?

バルブというのはエンジンのキモだね。
こいつがガソリンと酸素を吸う排気ガスを吐くを自在にコントロールしている。
ベテラン交通誘導のおっちゃんだ。
では、実際にエンジンのピストンの中でどんなことが行われているか確認してみよう。
参考動画が見れれば見てくれ。

1,吸気

まず、ガソリンと酸素を吸う吸気が行われる。
ピストンが下がることで、シリンダー内の容積が増え、負圧が生まれるから吸うんだよ
オッケー、とにかく吸うんだね。

2,圧縮

ガソリンと酸素はまず圧縮されるよ。
いきなり燃やさないんだね。
いきなり燃やすのが2ストロークエンジンっていうんだよ。
今回は説明しないけど。

3,燃焼

プラグが点火し、ガスが爆発!一気がピストンが押し下げられる!
爆風がシリンダー内に充満して、圧力増大!今にも破裂寸前の風船のようだぜ!

4,排気

ここでバルブおじさんが排気バルブを開く!
すると、排気ガスは一気にマフラーへ向かうぞ!
ちなみに、吸気バルブもちょっと開けてやって、排気効率をあげているんだ。
バルブおじさんGJ!ってあれ?

マフラーを理解するにはピストンの仕組みを理解しないと行けない!?

マフラーの解説のはずが、ピストンのお話を聞いてしまった!提訴!
いや、ここまで理解しないとマフラーの話にはたどり着かないんだ。

排ガスはマフラーから出ると…

排ガスを外に導こうとするエネルギーが発生する!
これを脈動効果という
なんで!?

吐く力があれば、吸う力が必ず発生する。
扇風機やサーキュレーターがあるなら、電源を入れて送風側でない方にティッシュをかざしてみよう。
吸い込まれる力があることがわかるぞ。この原理だ。

この排ガスを外に導こうとするエネルギーはバルブさんのところまで行って、排気ガスを効率的に導いてくれる!
すげぇ!排ガスを外に導こうとするエネルギー有能!

ただこの、排ガスを外に導こうとするエネルギーはとんでもない現代っ子で
自分がバルブさんのところに辿り着いた時に排ガスが居ないと、反射してマフラーに帰ってしまう。
悲しい。
排気のタイミングは計算すると、エンジンのアイドリング回転数が2000rpmとする。
60秒中に2000回転するから一回転は0.03秒。
排気のタイミングは2回転中の1/4とすると、排気のタイミングは0.015秒間しかない。

この0.015秒間のチャンスに排ガスを外に導こうとするエネルギーさんは飛び込んでくるんやで。

すげぇ。
回転数が4000回転になれば単純計算で0.008秒間。
回転数が変われば排ガスの流速、圧力も変わる。
すると、生まれる排ガスを外に導こうとするエネルギーさんも変わる。
こんなシビアな条件で排ガスを外に導こうとするエネルギーさんが飛び出せる設計をしているのがパーツが…。
ま、まさか…。
マフラーだ!
そのマフラーというパーツはおいくらなんでしょうか…。
純正でついてる。
すげー!!

マフラーを変えると出力特性が変わる理由

マフラーを変えるとよく低速トルクがスカスカになった。って聞くね。
マフラーはエンジンの出力特性を変えてしまうんだ。
マフラーを変えるということは排ガスを外に導こうとするエネルギーさんを変えてしまうんだ。

低速トルクがスカスカになったっていう例はきっと、抜けの良いマフラーをつけたせいじゃないのかな?

そういえばそんなこと言ってたなぁ。
抜けの良いマフラーは背圧がかかりにくいんだ。
背圧っていうのは、マフラーの管内にかかる圧力のことだよ。
背圧がかかりにくいと低速トルクがなくなるの?
マフラーの管内に圧力がかからないほうが良さそうな気がするんだけど…。
では実験してみよう。
ゴムホースの先を指で潰してごらん。
へい。
ゴムホースで水を流すよ。
じゃ、ゴムホースの先を指で潰しごらん。
水が遠くまで飛びます。
潰すのに必要な力も増えたでしょ?
確かに。
その力が増えた分が背圧の正体だよ。
じゃ、さらに蛇口を開けるね。
さらに水が遠くに行くようになったよ。
指の力ももっと必要になったよ!
この実験からわかるように背圧が高ければ高いほど流速は早くなるんだ。
じゃあ、もっとゴムホースを押しつぶしたら流速が早くなるのかな?

グッ

あれ?遅くなった?

バァン!!

押しつぶしすぎると、処理できなくなって。流速が低下し最終的に流れが止まるよ。
最悪破裂しちゃうね。過ぎたるは及ばざるが如しってことよ。
びしょびしょになりました。
なるへそ。
で、背圧が低速トルクにどう関係してくるの?
高回転時はバンバン排ガスが出てくるから、出てきた排ガスが排ガスを押して、その排ガスがまた排ガスを押しての繰り返し。
だけど、低回転時は排ガス量が少ないから排ガスを外に導こうとするエネルギーさんへの依存が大きいんだ。

純正のような抜けの悪いマフラー
背圧がかかりやすい→排ガスの流速が速い→強力な排ガスを外に導こうとするエネルギーさんが生まれる→低速トルクが強くなる。
ということになる。

へぇ〜
ただし!抜けの悪いマフラーは高回転での排ガス処理速度が遅いため、高回転には向かない!
じゃあ、マフラーってパーツは何かをとって何かを失うパーツってこと!?
そいうこと。

マフラー交換の効果とは?

な、長かった…。
あ、布団がある・・・Zzz・・・。
結論なんだが、熟練ライダーほどマフラーはまず変えない理由がわかっていただけただろうか?
マフラーを変えるな!というわけではなく、まず純正マフラーで乗り込んで自分はどうしたいのか?
低速トルクを増したいのか?高回転寄りにしたいのか?それをハッキリ決めてからでないとチグハグになってしまう。
マフラーを変えれば、吸気のセッティングも行わなければいけない。

ようやく、本題に戻るが不良や暴走族のバイクが遅い理由はマフラーが粗悪すぎて、低速トルクがなさすぎるせいだ。
200kgの鉄の塊である自分自身を押し出す力が発揮できないほどにね。
とかくにマフラーとはすっごいめんどくさいのだ。

一眠りしたらすっきりしたよ!じゃあ、帰るね
気をつけてね
最近、僕のバイク調子悪いんだ。明日バイク屋に持って行こうと思ってるんだよね。じゃ!

バリバリバリゲリゲリゲリゲリべべベベべべべ

お前ー!マフラーが原因だ!!

補足

結構長い記事を最後までお読みいただきありがとうございます。
マフラーを変えるということはエンジンの出口を変えるということになります。
つまりはエンジンの入り口も変える必要が出てきます。

昔はキャブレターという方法で、ガソリンのエンジン噴射量、つまりはエンジンの入り口を制御、調整できました。
しかし、現在のバイクのほとんどがFI(フューエルインジェクション)という電子制御でガソリンをエンジンに噴射しています。
FIは調整ができない*ので、デタラメなマフラーをつけてしまうとエンジンの環境がデタラメに変化してしまいます。
なので、キチンと保証されたマフラーをつけましょうということです。

*まったくできないわけではないですが…

初心者が「音をかっこ良くするためにマフラー変える!」と安直に変えようとしますが
もうちょっと慎重にすべきカスタムだと僕は思っています。