台南市の珍スポット、変わった観光地

過激な「鹽水蜂炮」(ロケット花火祭り)にワークマン「 綿カブリヤッケ」で最前線突撃した!

ワークマンの作業着を破壊する旅

「ワークマン」という作業着メーカーの作業着を私服として愛用しています。
安くて、着心地が良くて、頑丈で…。
有能すぎて愛用しているのですが、邪心が生まれました。
ワークマンの作業着が破壊されるほどの旅をしようと。
ということで、台湾屈指の過激な祭り「鹽水蜂炮」(ロケット花火祭り)に参加を決意。
日本のテレビ番組で幾度も紹介されてご存知の方も多いでしょう。
この祭りに参加してしまえば、頑丈さを誇るワークマン作業着もきっと木っ端微塵!!
ということで、台湾行きの飛行機に駆け込み乗車しました。

場所:No. 87號, Wumiao Rd, Yanshui District, Tainan City, 台湾 737
開催日:元宵節(2017年は2/11、2018年は3/2)

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鹽水にやってきたよ

台北から新幹線を使い台南へ。
台南でバイクを借り、バイクで1時間ほど北に走ると祭りが行われる鹽水という街に辿り着きました。
もしも鉄道を使って来られる方は”高鐵嘉義站”(新幹線の嘉義駅)で降りて
バスかタクシーで一旦、”嘉義站”(在来線の嘉義駅)に向かい、そこから”新營站”で降りてまたバスかタクシーで鹽水にやってくるしかない。
なので、公共交通機関ではかなりアクセスが悪い。


アクセスの悪さにも関わらず、この日は台湾各地だけではなく世界中の人が集まって大賑わいだ。
それほどまでに、「鹽水蜂炮」(ロケット花火祭り)は注目され愛されるお祭りなのだ。

「鹽水蜂炮」の参加には装備が必要です

「鹽水蜂炮」の参加においてのケガや持ち物の破壊は自己責任。
なので、キチンとした装備が必要だ。

・フルフェイスヘルメット
・マスク
・燃えにくいジャケット、ズボン、手袋、靴
・肌の露出をカバーするタオル

燃えにくい素材は消防隊の防火服のようなイメージを持たれるが
綿100%のもの、もしくは本革のもので大丈夫だ。
カッパや安価な人工革のようなビニール製の服は熱で溶けるので危険だから止めよう。

今回、木っ端微塵になる予定のワークマンウェアを紹介するぜ!

今回、木っ端微塵になる予定のワークマンウェア達がこちら。
純綿ヤッケ、純綿つなぎ、純綿軍手、そしてビーンブーツ。
全部揃えても合計6000円~7000円くらいあれば買える。

隙間から露出する肌を使い古しのタオルで隠し、フルフェイスヘルメットを被る。
最後に撮影用のアクションカムをテープでヘルメットに固定して完成だ!

ヘルメットはFF-COMFORTを使用しました。
なぜかというと、ヘルメットで密閉された時間が長くなりそうだから
曇り止めのFOG WINを搭載したヘルメットが良いかなと。
その結果、大正解
クリアな視界で祭りを楽しむことができました。


この格好でうろついてたら、台湾人だけでなく白人さん達にもジロジロ見られたり
写真を撮られまくったのだが何かおかしいのだろうか…。

「装備はかさばるしなぁ…」とお考えの方はご安心を。
商魂たくましい台湾っ子はお祭り会場で「鹽水蜂炮」向けの装備を販売している。
そこで購入するのもいいだろう。
ヘルメットは日本で手に入らない珍品も転がっていたぞ。

ロケット花火祭りが始まる18時が近づくにつれ、会場の中心地である”武廊”前にはヘルメットを持った人達がどんどん増えてくる。
これだけヘルメットを被った人間をお目にかかれるのは日本のツーリングイベントやバイクイベントでも中々ない。
ただ、装備の雰囲気がダークサイドすぎてまるでアウトローな集会のようだ。

中には創意工夫を凝らした防御装備を持っているも。

点火!全身が痛い!痛い!痛い!

18時になるとお寺の本堂奥から山車が出てきました。
山車といっても四角く金属製で給食の配膳車をすげぇでかくしたような感じです。
山車の扉が開くとロケット花火がぎっしり装填されていて、逃げ場の無さを突きつけられます。

市長っぽい人の挨拶が終わると同時に
進行役の人が着火ボタンを押すと、打ち上げ花火が上げられました。

その後、ロケット花火に着火され山車から四方八方にロケット花火が発射!
あぁー!!もぅ!痛い!痛い!痛い!!
太くて小さい輪ゴムで素肌にパッチンパッチンされているような痛みが全身に断続的に走ります!!

「鹽水蜂炮」に参加している気分になれる地獄のVR動画を作成してみました。
百聞は一見に如かず。見ていただければ臨場感が伝わると思います。

なぜロケット花火を打つのかというと…

ところで、なぜロケット花火を打つのかというと…
爆竹、ロケット花火はややアウトローな玩具のイメージがありますが
中国の文化では魔除けのアイテムとして扱われています。

爆竹は中国での魔除けに由来する。
漢代の『神異経』・『西荒経』によれば、西方の山奥に人間の姿をした一本足の怪物山魈が棲んでおり、山魈に出会った人間は高熱を発し苦しみながら死んで行くとされていた。
伝承では春節の際に山魈は山から人里に下りてくるため、人々は春節を非常に恐れていたとされる。
ある日とある農民が山で竹を伐採し家に帰ろうとした際、肌寒く感じた農民は竹に火を付けて暖を取っていた時に山魈と遭遇した。
驚いた農民は火の付いた竹を捨てて逃げ出したが、山魈も火のついた竹がパチパチと音を立てていることに驚き山に逃げ戻った。
山魈の弱点を知った人々は毎年正月になると各家庭で竹を燃やし、それに恐れをなした山魈は再び人里に現れ人々を苦しめることは無くなったとされる。

爆竹 – wikipedia


▲武廊

「鹽水蜂炮」の歴史は1885年の夏、鹽水区に疫病が大流行し多くの死者を出しました。
武廊の関聖帝君に祈りを捧げると、魔を打ちのめすというお告げがあったので
関聖帝君の後に続き、爆竹を鳴らしながら地区を回ると疫病が収まっていたことが由緒とされています。

ロケット花火の後は神に捧げる踊り…はセクシーなポールダンスにPPAP!?

ロケット花火の後、会場に向かうエレクトリカルパレードのようなトラックの列。

ジャケットの下から見せパン、もろ見せパン。
すっごいハレンチ、まるで痴女なおねぇちゃんが武廊に向かっています。

武廊に辿り着くとジャケットを脱ぎ捨て、本堂に向かってセクシーなポールダンスを踊りまくってます。
神に捧げる踊りがポールダンス…。神に捧げる踊りがポールダンス…。とあっけにとられていると

また別の演舞が始まりました。
BGMがPPAPなんですが。
その曲はリンゴとパイナップルにペンを刺すだけの曲でなんの祈りも含まれた曲じゃないぞ!

他所の国の宗教にどうこういうつもりは無い!
けど、台湾人最高だよ~!頭がクレイジーだよ~!

しかし、よく考えるとお祭りの発祥は当時の娯楽や風俗を反映されていると思います。
日本の祭りはでは良く言えば伝統的、悪く言えば保守的。
しかし、今回の祭りのように
現代の娯楽や風俗を反映していき変化していく祭りというのも祭りとしてあって然るべき形かもしれません。

さてさて、ワークマンの作業着はどうなったかと言うと…


※胸部の穴は撮影の関係であらかじめ開けた穴です。

被弾による焦げ付きなどは多少見られるが…
無傷っ!圧倒的、無傷っ!!
こんな危険な祭りの最前線にいたのに穴一つ開かないなんてワークマンの作業着頑丈すぎるよ!!

しかし、ワークマンの作業着を破壊する旅は始まったばかりだ…。
次の過激な祭りできっとワークマンの作業着は木っ端微塵にしてやる!
覚えておけ!