”遠野物語”の遠野へ
思うに遠野郷には此の類の物語猶数百件あるならん。— 柳田國男「序文 『遠野物語』」
岩手県遠野市。
この地に伝わる逸話などをまとめた「遠野物語」という説話集があります。
カッパやザシキワラシといった妖怪話がたくさん伝承されています。
妖怪話を観光化すると大体、珍スポット化する法則があるので観てきました。
住所:岩手県遠野市土淵町土淵7地割
カッパに会った!顔の産められたポストも見た!
きゅうりを食べる、相撲を取る、尻子玉を抜く
円形脱毛症の代名詞で有名なカッパに会える「カッパ淵」へ向かいます。
「カッパに注意」。
これはカッパが飛び出してくるということなのでしょうか。
もう期待が高まります!!
どんと来い!カッパ!
なんなんでしょう。
僕の遠野ファーストビューカッパはこいつです。
赤いジャケットにワイシャツ、ネクタイ。
セミロングヘアをなびかせつつも見事な円形脱毛症。
僕の想像していたカッパと違う…。
他にも同じ作者さんの作品が数多く設置してあります。
黒いネズミです。
こいつをアニメーション映画にして売りだしたら
世界的に有名になると思います。
後に”夢の国”と呼ばれるテーマパークも誕生しそうな気がします。
なぜポストに顔を埋めた!?
狂気というのは複雑さの中には生まれません。
単純であればあるほど狂気さが引き立ちます。
ポストに顔を埋め込む、この発想無かった…。
住所:岩手県遠野市土淵町土淵8地割そば
「カッパ淵」でカッパ釣りをしよう
「カッパ淵」に向かうため、専用駐車場に駐車します。
そこにはカッパ満載の売店がありました。
売店の中もカッパ満載でした。
カッパの顔ハメ看板もございました。
「カッパ淵」に向かう道すがらキリンビールに使われるホップ農場がありました。
こんなところで作ってるんだ。
こちらが「カッパ淵」。
遠野物語58話の
「馬を川に引きこもうとしたけど、逆に引きづられちゃった」エピソードの舞台です。
道の駅や前述した売店で販売されてる「カッパ捕獲許可証」を購入していれば
カッパ淵に用意してある釣り竿でカッパ釣りを楽しんで良いというルールだ。
竿先にはきゅうりが括られている。釣れるかなぁと垂らしてみる。
写真の釣り竿は”名人専用釣り竿”らしく、触ることを禁じられている。
撫でる程度に触って「触ってはいけません」という紙に気づいた。
うっかりなので、炎上させないでほしい。オ・ネ・ガ・イ。
カッパ淵への道中にある「常堅寺」には
頭が窪んだ”カッパ狛犬”なる狛犬がいる。
布結べ、縁結べ「卯子酉様」
カッパだけでなく数多くの逸話が残るスポットがある遠野地区。
卯子酉様(うねどりさま)という神社を覗いてみた。
ここでは左手だけで赤い布を結び縁結びを祈願する信仰がある。
卯子酉様の社はこじんまりとしたものだが
その周囲を取り囲むようにズラッと連なる赤い布は壮観である。
布は境内で販売しているので持っていく必要は無い。
場所:岩手県遠野市下組町
柳田国男 遠野物語 – 青空文庫
「遠野物語」を無料で読むことが出来る。
青空文庫については青空文庫-wikipediaを参照。
文字を読むのが苦手な方は水木しげる先生の漫画でどうぞ。