徳島県は狸だらけなのよ
徳島県のあちらこちらには狸をモチーフとしたものがたくさんあります。
上の写真はたくさんの狸が阿波踊りをしている道路の縁石です。
こちらはポストの上に狸の彫像が置かれています。
滋賀県の信楽町でいやというほど狸の置物を見たのに、徳島県でもまた狸の像を見なければいけないのでしょうか?
それには徳島県に伝わる阿波狸合戦というお話が関わっています。
徳島県に伝わる阿波狸合戦とは?
さて、この徳島の狸ラブっぷりは阿波狸合戦について知らなければなりません。
めくるめく愛憎劇なのですが、あまりに長いためダイジェスト版でご紹介します。
その昔、茂右衛門という物が人々に虐められていたタヌキを助けました。
そのタヌキは「金長」といい、茂右衛門に懐いたとさ。
その金長は茂右衛門の商いの手助けをし、茂右衛門の商売を繁盛させていった。
金長はより位の高いタヌキになろうと、タヌキの総大将「六右衛門」の元へ修業に行きました。
位は持たなくても優秀な金長は才覚をメキメキと発揮させていきます。
金長は茂右衛門に忠義を尽くそうとしていましたが
六右衛門はそれを不信に思います。
六右衛門は金長を牽制するために金長の弟分でもあり、大切な仲間の「小鷹」を殺害します。
これが火種となり、今に語り継がれる「阿波狸合戦」となりました。
このお話は「平成狸合戦ぽんぽこ」のモデルであり、「金長」の子孫が同作品に登場しています。
この「阿波狸合戦」に参加した狸のほとんどが英霊となっており
徳島県のいたるところに崇められています。
そんな狸スポットをご紹介したします。
「小松島ステーションパーク」の世界一でかい狸銅像
まずは「小松島ステーションパーク」です。
場所:徳島県小松島市小松島町網渕 小松島ステーションパーク
ここには、物語の主人公とも言える「金長」の銅像があります。
この金長の銅像は全高5mほどで世界一大きな狸の銅像です。
ちなみに、世界一大きな銅像は牛久大仏で全高120mです。
狸の銅像にカテゴライズするだけでグッと世界一を取りやすくなりましたね。
金長狸の前で手を叩くと何か面白いことが起きるそうです!
ではさっそく叩いてみましょう!パーン!!
音に驚いて飛び出した2匹の猫が喧嘩を始めました。
金長狸の前で手を叩くと猫が喧嘩を始めるのか!?
※当然、別のことが起きます。
遊歩道には阿波狸合戦の重要狸の石像も置かれていました。
「藤の樹寺の大鷹」。
名前がかっこ良すぎます。
二つ名まで付いてるんですよ。
僕にはまだついてないのに。
超プリティーな駒狸がある「金長神社」
前述した通り、阿波狸合戦に参戦した狸のほとんどが神格化されました。
その全てを紹介することは難しいので、主人公である「金長」を祀る「金長神社」へ行ってきました。
場所:徳島県小松島市中田町字脇谷 金長大明神(金長神社)
お話のスケールからするとそれはそれは立派な本堂を想像していたのですが
ひっそりとした小さな神社でした。
しかし、厚く信仰されており綺麗な神社でした。
訪れた日は小雨でしっとりとしており、幻想的でもありました。
奉納された狸の石像で一番プリティーなのがこちら。
ふぐりが超やわらかそう…。
小雨のおかげで湿り気まで完璧に再現されていましたよ…。
狸コンプリートを目指す方へ
徳島県のあちらこちらにはたくさんの狸の祠が存在します。
狸のお話はどれもちょっと間抜けでユーモラスなのでぜひ巡ってみてはいかがでしょうか?