155ccバイクって中途半端?
スズキから発売された「ジクサー」をインプレしよう。
155ccという日本のバイク市場の中では半端な排気量だ。
このジクサーというバイクは
スズキ・モーターサイクル・インディア、要はインドのスズキで開発、発売された。
そして、インドのバイク賞を13部門を受賞してしまったインドでバカ売れバイクなのだ。
日本でも販売されているがあまり見当たらない。
なぜだろうか?やっぱ155ccだから?とりあえずジクサー乗って500km走ってみた。
ジクサーの外観チェック
まずは外観から。
125ccクラスのネイキッドバイクと比較すると一回りデカイかなって感じ。
丸みを帯びたヘッドライトとスリムな車体。
アジア系バイクの特徴ですね。
タンクがすげぇメリハリボディ。
足つきは125ccクラスのバイクと比べるとだいぶ悪い。
タイヤは250ccクラスに採用される17インチタイヤだしね。
171cmの自分だが片足ベタつき、両足をつくとかかとが浮く。
リアはグラブバーのみでコードやネットを引っ掛けるフックは無い。
荷物を積載するにはキャリアが必要だ。
これは残念。
ちなみにインドではリアはドラムブレーキだが
日本仕様ではディスクブレーキに変更されている。
ハンドルはアップライトでちょうどいい感じ。
取り回しも運転も苦労しない。
ディスプレイは無駄にデカい!
125ccバイクでは珍しくギアポジションの表示まである。
スズキお得意のセンタースタンド付。
チェーンメンテナンスしやすいから良いね。
ジクサーに乗る!
このバイクは155ccである!
このバイクの最大の特徴でもあり欠点は155ccというところだ。
日本ではバイクの排気量が125cc未満なら任意保険が安い原付二種
250cc未満が車検不要で高速道路に乗れる普通二輪という扱いになる。
ジクサーは155ccなので車検不要の高速道路に乗れる普通二輪だ。
じゃあ、上限いっぱいの250ccのバイク買ったほうが良いじゃないかって?
そうなんすよねぇ。
ジクサー、楽しいぞ!?
免許区分の話はひとまず置いておいて…。乗ってみる。
ロングストロークのトルクフルなエンジンで155ccのエンジンにしては4000rpmくらいでスッと前に出る。
リアサスの動きもとてもしなやかで良いフィーリングだ。
オフロードバイクのようだ。
インドの未舗装路を走れる想定だからオフロードバイクでいいのかな。
高速道路走行でもグリップ感の希薄さを感じなかった。
それにしても排ガス規制厳しいのに、よく空冷エンジン作れるなぁ。
最高速度は110から120km/h程度か。
100km/hくらいまではスムーズに加速するので
高速道路で必要ならば追い越しをかけれるのには驚いた。
155ccだし、125ccに毛が生えたもんでしょ?100km/h出して大丈夫なもんなの?と思っていたが
走ってみると不安は覚えなかった。
むしろ、レッドゾーン手前まで回せる、使えるので楽しい!
アクセル開閉するごとにギアをカチャカチャ変えなきゃいけない!この操作感はたーのしー!
やっぱり、低排気量バイクの楽しさはエンジンの高回転とギアチェンジの忙しなさだ!
ただし、車格や車重が長距離巡航するには絶対的に足りてないので
長距離ツーリングは諦めたほうが良い。
アクアラインを走行した風景をVR動画を撮影してみた。
ジクサーくんのキチガイ巡航距離
燃料計が減らない減らない。
285km走ったのに燃料計は半分を示している。
なんとジクサー、ガソリンタンクの容量が12Lもあるのだ。
私が生活の足に使ってるアドレス110が5.2L
今、流行りのGROMが5.7L
155ccバイクでいうならトリシティ155は7.2L
PCX150は8.0L。
同クラスの中では最大級のタンク容量。
そして、実燃費は47.7km/lとなった。
※高速、下道ごちゃまぜ
125ccバイクはそのくらい燃費の良いバイクはたくさんある。
しかし、給油タンクが小さいため給油頻度はけっこう多かったりする。
だが、ジクサーのタンク容量は12L。
タンク容量が12Lなので570km以上走れることになる。
ジクサーくんの最大の武器はぶっ飛んでるほどの長距離巡航性である。
ジクサーは買いか?
もしあなたがジクサーのデザインに一目惚れしたならば購入すべきだが…。
経済性を取るなら125ccでいい。
出力を取るなら250ccがある。
たしかに車体価格が32万円くらいで高速道路走れるバイクと考えると安い。
しかし、前述したように車格や車重は125ccクラスに毛が生えたようなもんなので
横風の強い日や大型トラックに並走されるとかなり怖い。
パッと思いつく限りジクサーを買うべきライフスタイルとしては
自動車を保有していない方で近場の通勤、通学、買い物に使って
たまに都市高速使ってプチツーリング…的なら活躍しそうではあるが…。
ジクサーは日本の二輪免許制度において不遇のバイクだ。
レンタルバイクだと最強バイクのジクサーくん。
ジクサーはバイクとしてのパフォーマンスは高い。それは間違いない。
しかし、155ccという半端な排気量は所有する上でマイナスな部分が大きい。
逆説的にいえば、ジクサーを所有しなければ良いだけの話だ。
事実、レンタルバイク全国チェーンの”レンタルバイクキズキ”のバイクラインナップの中ではジクサーはコスパ最強バイクのひとつである。
なぜかというとP-2クラス(125ccクラス)でレンタルできるのだ。
P-2クラスながら高速道路を走れる数少ない車両だ。
ちなみに、トリシティ155はP-3クラス!ちょっと高いよ。
なのでジクサーはレンタルバイクで超活躍するぞ~。