親日の国「台湾」をバイクで走ってみないか?
日本人の旅行に行きたい国上位の「台湾」。
人口あたりのバイクの台数が世界一あります。
日本ではまだマイナーな「レンタルバイク」も
台湾では「機車出租」と言い
大きな街ならば必ず数軒はあると言ってもいいほどポピュラーです。
※台湾ドルのことを「NT」と表記し、1NT=4円で計算しています。
本記事は台中〜恆春をバイクツーリングした感想と
現地のバイク参考書「新增版機車考照指南」を参考にして書いていますが
値段や道路交通法等を保証するものではありません。
台湾ツーリングにかかる費用の目安
日本から台湾へはLCCが多く運行しており、東京や大阪からならば一番安くて片道5000円〜10000円程度で行くことが出来ます。
台湾の「機車出租」は1日(24時間)125ccバイクならば1200〜2000円、100ccバイクならば1000〜1600円程度でレンタルできます。
同時にヘルメットも無料で借りられます。
もし借りられなくても、安全帽(ヘルメット)屋で安いヘルメットを購入しましょう。
2000円もあれば安いシールド付きのジェットヘルメットが購入できます。
台湾でバイクをレンタルする際には国際免許ではなく、JAFが発行する「日本の免許証の中国語翻訳文」が必要になります。※
1通につき3,394円かかります。
台湾現地で作成することもできるようで、そちらだと1600円程度で良いらしいです。
※中国語翻訳文が無くてもレンタルオッケーな店もあったり、パスポートも必要な店舗があったり
外国人はレンタルダメな店もあるようです。
といっても、警察の御用になった際に「実は無免許です」なんて通用しないと思うので免許の翻訳文を持っておかなければいけません。
オクタン価92のガソリンがリッター80円程度です。
台湾ツーリングにかかる費用は
・日本の免許証の中国語翻訳文…3400円
・飛行機(LCC)往復代…20000円
・125ccバイクレンタル代…3日 (高くて)6000円
・ガソリン代(1日200km走行)…960円
合計…30360円(飲食費、宿泊費別)になります。
バイク保険について
バイクツーリングならば気になる保険です。
私が調べた限りではレンタルバイクでの事故の賠償責任を保証してくれる運転特約のある旅行保険はありませんでした。
台湾現地でバイク任意保険付のレンタルバイク屋さんが無いとは言い切りませんが、私は見たことがありません、
なので、基本的に台湾の自賠責保険しか利用することが出来ません。
この自賠責保険は日本と同じく人に対してのみ有効です。
絶対に事故をしない覚悟で台湾ツーリングをして下さい。
貸してくれた店舗
台北の店舗
一見、台湾でよく見る宝くじ屋さんですが機車出租も兼業されています。
値段は24時間で900元(3600円)!
たっけ~!
パスポートのコピーと台湾、日本の運転免許がそれぞれ必要になります。
パスポートのコピーが無い場合は、コピーを自分でコンビニまで印刷に行かされますw
デポジット(保証)として台湾と日本の運転免許証を預かられます。
台湾の運転免許証もコピー取っとくのが無難でしょう。
正捷機車托運(站前店)
住所:號, No. 12, Section 1, Chengde Road, Datong District, Taipei City, 台湾 103
台南の店舗
26時間で400元程度。
近くの日本人ゲストハウス「はむ家」さんに相談するとスムーズに借りることができる。
台湾の運転免許証を見せる必要があるが、デポジットは無しと優良なお店。
明正機車行
No. 249, Gongyuan Rd, North District, 台湾 704
気温、気候
私がツーリングに訪れたのは台南です。
台湾の南部だから台南。
11月なのに昼間は30度近く気温が上がります。
ただし、早朝や夜間はバイクで走行するには上着がないと肌寒い15℃くらいまで落ちます。
雨が降るということはあまりないそうです。
交通ルールについて
台湾は日本と逆の右側通行になります。
道路標識については日本の標識が理解できればほとんど大丈夫です。
速度表記も日本と同じ「km/h」表示です。
ただし、標識のレーサーレプリカバイクは「重機車」(250cc以上の大型バイク)を指します。
「機車」(50cc〜250ccバイク)はスーパーカブ風の標識です。
快速公路(省道)の標識の例。
高速公路(国道)の標識の例。
高速公路は2輪車通行禁止、快速公路は250cc以上の2輪車が通行できる。
二段階左折
台湾は右側通行なので、左折が日本で言うところの右折。
ほとんどの交差点がバイクは二段階左折になっています。
「機慢車待轉區」は二段階左折待ちバイク停車位置です。
横断歩道手前のライダーマークは信号待ち位置(日本で言うところの停止線)です。
オービスがいっぱい
日本と違う風習として、道路のアチラコチラにオービスがあります。
オービスのある直前に「前有 測速照相」(この先オービス有り)という標識があります。
速度超過車両はナンバープレートから持ち主が割り出され、請求されるようです。
つまり請求されるのはレンタルバイク屋さんなので、注意しましょう。
外国人レンタルバイクNGはこれが理由かもしれません。
日本だと速度超過10km/hくらいなら見逃される事が多いですが、台湾はきっちり測定されるようです。
深夜の幹線道路では結構、飲酒運転の検問をやっています。
飲酒運転は非常に危険な上に犯罪なので絶対に止めましょう。
道路は走りやすい
さすが、バイク大国の台湾。
道路は走りやすいです。幹線道路は機車専用(優先)車線が設けられています。
道路“は”走りやすいです。
大事なことなので二回言いました。
基本的な路面状況は日本と遜色ありません。
しかし、道路の割れ目等が補修されずにコーンで囲まれているだけであったり
※台湾の路面管理してる人に
博多駅の陥没事故の復旧作業現場のタイムラプス映像みせたら
「よく出来たCGだね!え、マジ?」って言うんじゃないでしょうか?
町はずれの葬儀では道路の一車線を使って大きな祭殿を立てるようだ。
祭殿に突っ込んで、自分の葬儀まで行わないように。
覚えておきたい中国語
汽車…自動車
機車…バイク
普通機車、普通重型機車…50〜250ccのバイク
重機車、重型機車…250cc以上の大型バイク
慢(行)…ゆっくり走ってね
請…〜してね
勿…〜ダメ
請勿…〜しないで下さい
運転マナーがかなり独特
(信号無視と逆走の合わせ技!)
台湾での運転は危険とよく言われます。
確かに日本と同じリズムで運転するのは危険です。
野球のエースが必ずしもソフトボールのエースとして通用しないようなものでしょうか。
確かに信号無視、逆走、スレスレの追い抜きなど日本人の感覚からすれば危険なんですが…。
独特な台湾での運転マナーというかコツをつかめばさほど危険だとは思わないませんでした。
信号無視
まずよく見るのが信号無視。
赤信号だけれども右折する姿をよく見かけます。
合法行為なのかな?と思ってしまうくらいに。現地の人からすれば一応、違反らしい(笑)。
なので台湾で運転するときは道路右端を走らないことだ。
右端は「信号無視車両専用」と割り切りろう。
600〜1800NTの罰金です。
逆走
次に多いのが逆走。
日本でも高速道路逆走がニュースで報じられたり
ドラレコ動画がアップされることがあるが
台湾では逆走は日常茶飯事。
「盗人にも三分の理」とはよく言ったもので逆走にも三分の理がある。
逆走はほとんどの場合、ごく短距離だ。
目的のお店を通り過ぎたりしたり、ちゃんとした車線を走ることが難しかったり面倒だったりする場合に行われるようだ。
逆走をしている自認はあるようで、99%道路右端を逆走している。
道路右端は「信号無視・逆走専用車線」と割り切ろう。
600〜1800NTの罰金だ。
スレスレの追い抜き
台湾の方はかなりギリギリのところを追い抜いたりすり抜けていきます。
バイクは若者から年寄りまで幅広い年代の足であり、1台のバイクに4人家族が乗っているという光景もよく見かけます。
(どうやって乗ってんだ?)
なので、過積載の125ccバイクは発進がとても遅い。
4人乗りバイクを3人乗りバイクが追い越し、3人乗りのバイクが2人乗りバイクを追い越し、2人乗りバイクを1人乗りバイクが追い越し、バイク達をスピードに乗った車が追い越して行く。
ちなみに自分が見た過積載は大人2人+子供2人+北海道キャンプツーリング並の荷物。
バイクも通勤に使うような小さな125ccクラスのスクーターだ。
野犬
台湾は野犬(放し飼い犬)が多いです。
撥ねないように気をつけましょう。
ノーヘル、スマホも一応違反です
とてもよく見かけるのがノーヘル走行、走行中のスマホ操作。
それぞれ、500NT、1000NTの罰金である
踏切は一時停止せず
踏切はご明察の通り、一時停止する必要はない。
というか一時停止したら追突されてしまうだろう。
しかし、遮断中の踏切を越えようとすると最大6万NTの罰金とかなりどデカい罰金刑を食らうので注意だ。
我が道を行く
台湾の交通マナーに道を譲る、道を譲られるというものはあまりないようです。
譲らないなんて野蛮だな!俺は台湾で道を譲るぜ!と思われるかもしれないが
それはただ単に「変な挙動」としか認識されないため危険です。
台湾走行のスキル見極め
これだけ不安要素をあげれば、「自分は台湾ツーリングできるスキルがあるのだろうか?」と心配でしょう。
個人的には
サーキット走行会で
1,速いライダーに怖がらずに抜かされる
2,(可能ならば)抜かせるライダーを追い抜かす
この2つができれば台湾ツーリングできるスキルがあると個人的に言えます。
※サーキット走行会は危険なものでなく安全の上に成り立つものです。
主催者からのルールとマナーを守って参加してください。
トイレ、コンビニ
トイレは道路沿いの便所マークのあるコンビニにいけば大丈夫です。
ただし、コンビニは24時間営業だけど
トイレは深夜閉鎖というコンビニもありました。
肛門括約筋の限界までガマンしないように!
バイク大国のコンビニだけあって、殆どの店舗に立派な椅子とテーブルのイートインがあります。
日本より綺麗で豪華だと思います。
ガソリン
ガソリンスタンドは道路上にあちこちあります。
結構24時間営業のガソリンスタンドが多く、北海道ツーリングよりもガソリンに関しては問題無いでしょう。
ガソリンに関しては98,95,92と三種類あります。
98はハイオクガソリン
95は欧州車向けレギュラーガソリン
92はレギュラーガソリンです。
125ccバイクならば92のガソリンで十分です。
ガソリンはリッター80円程度。
ただし、レンタルバイク店によっては
上位のガソリンを指定されることもあるのでそれに従いましょう。
ちなみに柴油は軽油です。
スタッフ給油(人工加油)
台湾でのポピュラーな給油はスタッフ給油です。
これで24時間営業しているところもあるので頭が下がりますね。
「92」とバイクマークが書いてあるレーンに入り
「92(ヂューシーアル ヂョーアル※)」(指差しでも、ブイピースでも給油できました。)
「加満(ヂャーマン)」と言えば給油してもらえます。
※台湾の方に「92(ヂョーアル)」「95(ヂョーウー)」と発音を教えていただきました。
セルフ給油(自助加油)
台湾にもセルフ給油があります。
すべてのチェーン店のセルフ給油をしたわけではないのですが
クレジットカード(信用卡)払いがメインです。
また、満タン給油しかできません。
日本のように金額指定や数量指定はできません。
流れとしては日本と同じような感じで
カード挿して、確認押して、ノズルを持って給油なのですが
ノズルを持ってから給油できるまでがかなり長いです。
日本だとノズルを持ってグリップを握ればすぐ給油できますが
台湾のセルフスタンドはノズルを持って30秒くらいして給油できます。
「あれ〜?」とおもってノズルを戻してしまうと1滴も給油できませんのでご注意を。
不安な方はスタッフ給油がおすすめです。
セルフ給油のみのガソリンスタンドはかなり少ないです。
追記
セルフスタンド店舗によってはノズルを取ってすぐ給油ができるところもありました。
台湾のクレジットカードを出し入れする口。
あれ、調子が悪くなってクレジットカードを吐き出さなくなることがあります。
私は1度経験し、また他人がなっているところを1度目撃しました。
不安な方はセルフスタンドを避けるのが吉かもしれません。
宿
道路脇にモーテル(日本で言うところのラブホテル)が台湾にはたくさんあります。
ただしどうやら、自動車専用である場合が多いようです。
街で宿を取るのがベターです。
困ったら
もしも、事故等に巻き込まれたりしたら警察に電話しましょう。
日本と同じく110です。
救急も日本と同じく119です。
バイクが故障したら、街のアチラコチラに必ずバイク修理店はあるので駆け込みましょう。
パンク修理キットは持って行ったほうが良いかもね。
台湾の方は親切な方がマジで多いです。
「なんか困っている人は助けなきゃ行けないと思う。外国人ならなおさら。」という優しい方々が多いです…。
※台北市内の夜市はボッタクリが多すぎますが(笑)
最後に
台北観光にバイクはオススメしない
台湾の首都である台北市観光にバイクはオススメしません。
・警察が多い
・観光客が多い
・便利な地下鉄、レンタルサイクルがある
のであまりオススメしません。
僕は次はこうしたい
僕は今回、台南市のゲストハウス「はむ家」さんから紹介された機車出租(レンタルバイク)屋さんでレンタルしました。
といっても、紹介されただけで予約代行などをしていただいたわけではないのですが(笑)
機車出租(レンタルバイク)屋さんとお互い片言の英語でなんとか契約して、台南市を拠点にバイクツーリングをしました。
もし、次に台湾バイクツーリングをするならば
24時間バイクを借りて返して、台湾鉄道や高速バスを利用して街から街を移動(その間、睡眠)して
また次の街でバイクを借りてなんてこともどうかな?と思っています。
異国をバイクで走るのはとても楽しいです。
特に通勤時間帯のとてつもないバイク。
信号が青になって一斉に発進する。
その中の一部になると、なんか多幸感を覚えました。
おそらく、俺が小さいころ…
そう、精子の頃の射精ともにみんなで卵子に向かってよーいドン!の記憶がフラッシュバックしているんでしょうね。
興味のある方、ぜひご検討を。
次はこうしてみた
もし、次に台湾バイクツーリングをするならば
24時間バイクを借りて返して、台湾鉄道や高速バスを利用して街から街を移動(その間、睡眠)して
また次の街でバイクを借りてなんてこともどうかな?と思っています。
この方法をやってみました。
大正解だと思いました。
台湾ツーリングを疑似体験できるVR動画撮影してみましたので
ぜひ御覧ください。