原付のブレーキは止まらない!?
初めて原付バイク乗るけど、アクセル全開なら60km/hくらいでるね!
グッ
「はい、スピード違反。ここにサインしてね。」
原付のブレーキはドラムブレーキだから止まらない!?
(黒人のおっちゃんのほうです。)
ディスクブレーキの特徴
今のトレンドだね。
ブレーキレバーを握ると、パッドで挟み込む力で減速を行うってのがディスクブレーキ。
ドラムブレーキの特徴
シューが外周に擦れることで減速を行うのがドラムブレーキ。
なぜドラムブレーキは”効く構造”なのに”効かない”?
なんで、ドラムブレーキは効かないの?
この要素を含めると4種類に分かれる!
これはドラムブレーキで制動力が発生した場合、シューが引き込まれ、自らより強い制動力を発しようとする効果なのだ。
※ディスクブレーキでもセルフサーボ効果は発しています。
しかし、ディスクブレーキでのセルフサーボ効果はパッドの偏摩耗といった悪影響になるため
なるべく発せないような構造になるよう工夫されています。
そもそもブレーキってなんだ?
ただ、現実的にバイクの場合、ディスクブレーキの方が良く効くよね?
さて、話の段階が一歩戻るがブレーキって一体何?
あれが運動エネルギーが熱エネルギーに変換されたということだ。
※正確に言うと位置エネルギーですが…。
熱エネルギーを放出するまでがブレーキです。
あれがあるから、まだドラムブレーキの方が熱エネルギーをバリバリ出しそうな感じなんだけど…。
ただ、ブレーキというのは発生した熱エネルギーを放出するまでがブレーキなのだ。
高温になりすぎてしまうとブレーキシューやブレーキパッドがトロッと溶けてしまう。
そのとろ~り溶けたブレーキシューやパッドは潤滑油のようになってしまい、次の熱の発生を妨げてしまう、つまりブレーキが効かなくなってしまうのだ!
この一連の現象をフェード現象という。
熱しやすいのがドラム、冷めやすいのがディスク
この2つが意味するものは…?
ディスクブレーキは”効きにくい構造”なのに”効く”?
でも、ディスクブレーキの方が効く理由がわからないよ!
油圧、それは超握力増強マシーン
この中にはフルード(油)が入っている!どこかでたまに聞く油圧式という
やつなのだ!
油圧駆動は、いわゆるパスカルの原理を応用して大きな力を発揮する。
それはペンシルカルパスだよ。お腹が空いたでしょ、おやつカルパスをあげるよ。
つまり、握力を何十倍にもパワーアップさせることができる方式ってことだ。
効けば効くほどブレーキは良い訳ではない!
でもなんで、油圧ドラムブレーキを採用したバイクは無いの?
前述したブレーキがとろっとしちゃうフェード現象や
ベーパーロックという油圧式に使われる油が熱によって沸騰してしまう現象があるから。
油圧式ドラムブレーキは、極めて高いブレーキ性を発生させてしまうことが想像できる。それがマズいんだ。
ディスクブレーキの良さはコントロールしやすいこと
そしてブレーキ性をコントロールしやすいことにあるんだ。
ディスクブレーキはレバーを握れば握るほどブレーキ力が発生する。
しかし、ドラムブレーキは割りとブレーキが効いてるか、ブレーキを効かせていないかの0か100的な制御に近い。
自動車はバイクと違い、転倒のリスクが無いため強烈なブレーキを有していてもメリットである可能性は高い。
しかし、バイクはタイヤがロックしてしまえば転倒、最悪ハイサイドでライダーが吹っ飛ばされる可能性がある。
要は、バイクにとって良いブレーキとはコントロールしやすく効きの良いブレーキということだ!
※ただし、大型トラックやバスは油圧式ドラムブレーキのみで制動しているわけではありません。
効きだけ良いブレーキは絶対に止まれない!
謎の科学者が産んだ!流れ星のようなスピードで駆けつけてくれる!人間以上に人間らしい!「ロボ・ポリス」だ。
「この街の平和は私が取り戻す。愛車のモノホイールバイクが悪を逃がさない。」
「デンジャー、デンジャー。
ロボット三原則に基づき、ロボットは自己をまもらなければならない。…、ウッ!頭が!オレハロボットナノカ…?」
バチバチ
「モノホイールバイクでフルブレーキングさせてタイヤをロックさせマス。」
キキーーーーーーッ!!!
しかし、タイヤの回転する運動エネルギーを一気に0にしてもバイクは停車しない!
ブレーキをロックさせタイヤをピタッと止めても、滑っていくだろう?
※ロボ・ポリスって勝手に名前をつけましたが、モノホイールバイクはロボットレストランで走行を見ることができます。
コスプレをしつつ、完璧なバイクパフォーマンスを見せてくれます。
モノホイールバイクは様々なSFで登場するバイクですが、フルブレーキしてタイヤがロックした時にアニメのように回転して制動不能になるので公道走行は無理でしょう。
前述したようにタイヤの回転する運動エネルギーを0にしてもバイクは停車するとは限らない。
ブレーキをかけることでタイヤの運動エネルギーを熱エネルギーに変換する!
そして、バイクの前に出ようとする運動エネルギーを路面とタイヤが擦れて熱エネルギーに変換する!
これこそがブレーキの真の目的なのだ!
まとめ
効くブレーキは悪いのか?
タイヤがロックしせず、コントロールできるブレーキが理想。
ツーリングを主眼におかれたツーリングバイクは握りこんで減速するようなブレーキだ。
サーキット走行を主眼におかれたレーサーバイクはちょんとブレーキレバーを弾いたくらいでもかなりブレーキがかかる。
単純な性能で言えば、ツーリングバイクのブレーキはレーサーバイクより劣るということになるな。
ツーリングバイクにレーサーバイクのような高性能ブレーキをつけたところでそれが良いブレーキになるわけではない。
しかし、ロングツーリングで500km走ろうものなら4,5時間はバイクに乗る。
しかし、サーキット走行より疲れることはない。
サーキット走行の方が疲れる理由として体を動かすというのもある。
しかし、集中力による疲労のほうが大きいはずだ。
高い集中力を維持せざるを得ないサーキット走行ではロングツーリングよりも繊細なブレーキ操作がいつでもできるだろう。
しかしロングツーリング中、道路からの飛び出し、無理な追い抜きはいつ起こるかわからない。
そのため繊細なブレーキ操作が要求される時、頭はパニック状態、もしくは頭で考えずに反射的にブレーキ操作をしている状態となる。
タイヤがロックして転倒の恐れがある。
なので、ツーリングバイクにおいてブレーキの効きの強さが性能の高さとは一概に言えない。
ツーリングバイクにABSがどんどん装着されているのは「しかしブレーキの効きを落とさない、パニックブレーキではタイヤをロックさせない」そういう考えから生まれたものだ
制限速度30km/hで走行する分にはドラムブレーキでも十分大丈夫だ。
そりゃあ、理想としてはディスクブレーキのほうがいいけど車両価格が上がるしね。
ブレーキホースをゴムホースから金属ホースにする。
パッドを今より高性能なものにする。
このくらいからはじめていくのがベストだろう。
いきなり純正ディスクと大きく形状の異なるディスクを装着するなんてことはやめといたほうが良いかな。※
※まんまmotoGPバイクとして販売されたRCV213ですら
ブレーキディスクはカーボンディスクではなく、雨天用のステンレスディスクが標準で装着されました。
ほんとのまとめ
そして、メーカーはバイクのキャラクターにあったブレーキを搭載しているはずだ。