カッコいいバイクは宗教戦争のようだ・・・

「へ？」

ドドド・・・バババ・・・ヴィィィィィィン・・・

「今、かっこいいバイクは何かって聞いたよな？それは俺の乗っているカワサキのZ2だぜ。
これほど、渋くてカッコいいバイクはないだろ？
CB400ホーク、ZRX・・・いろんなかっこいいバイクに俺は乗ったぜ。」

「君、今かっこいいバイクを探しているでしょ？
カッコいいバイクならもちろんハーレーダビッドソンのバイクさ！
ビッグスクーターをカスタムしてもいいし、シンプルにSR400とかも良いね！」

「私は速いバイクしか求めぬ・・・。
フルカウルバイクの流体力学から計算されつくされた機能美は最高にカッコいい。
DUCATIのパニガーレ、BMWのR1200は至高。」

「スズキ、スズキ、スズキィィィィ！！！
スズキのデザインは世界一！！！！！！隼！B-KING！油冷油冷油冷！！！！！」

何あの人達・・・。

あの人達は自分のオススメのバイクを押し付けることで回り回って自分を肯定してもらおうとしている人達だよ。
バイクだけでなくいろんな趣味や文化にいるけどね。

ああいう人達は細かい！訳がわからない！

「さっき「SR400が良い！」って言った彼に「CB400SSってどう？」って聞いてみてごらん。」

「CB400SSねぇ、ほとんどSR400と変わらないじゃん。」

CB400SS

SR400

「ねぇねぇCB400SSってどうかな？」

「CB400SSは、SR400に似てるけどダメだね！SR400っぽいのにセルモーターがついてるのがダメ！
あと、テール周りがダメ！ヘッドライトとかがダメ！やっぱりSR400が良いよ！」

「あ、ハイ・・・」

「どうだった？」

「CB400SSはパッと見、SR400にそっくりなのにあれほど相違点を見つけられてスゴイと思った。
あと、その微妙な相違点をすべて悪いものと思ってるのもなんかスゴイと思った。」

「じゃあ、あのバケツの水飲んでるスズキ野郎にNM4とジェンマについて聞いてみて。」

「おっす。」

NM4

ジェンマ

「ねぇねぇ、NM4ってどう思う？」

「カクカクして気持ち悪いぃぃぃぃぃ！！！アニオタ臭そう！！！！」

「じゃぁ、ジェンマはどう思う？」

「他社のビックスクーターを圧倒するほどのホイールベースから生まれる安心安定の直進性。
高級セダン車を思わせるマフラーの造形。実験的なメットインスペース。
後ろに乗る人を考えられたシートと背もたれ。まさにバイク界の宝石(ジェンマ)。」

「あ、ハイ・・・。」

「どうだった？」

「あそこまで偏愛できるのは才能だと思う。」

バイクって大体カッコいい。

「結局のところ、バイクってカッコいいんだよね。
カッコいいバイクを探すなんて野暮なことは考えなくていい。
趣味的な要素の強い乗り物だから、自分の好きなタイプのバイクに乗って
その好きなタイプのバイクのカルチャーに浸かれば良い。
ネットのおかげで情報の量が多くなったけど、最終的に買ってよかったか悪かったかは自分の胸の内でしか決められない。」

「（Z2ほどじゃないけど）お前らのバイクもなかなか良いな。」

「（ハーレーダビッドソンほどじゃないけど）いやー、あまり見ないバイクもいいですね！」

「（パニガーレほどじゃないけど）ネイキッドバイクもおもしろい。」

「カワサキのエプシロンってバイク良いね！
アプリリアのRS250のエンジンフィールも最高！」

「良かった！みんな仲良しだよ！」

「冷戦だな。ていうか、スズキ野郎は改心してないし。」

「○○はダサい」という方の意見は気にしなくていい

SNSや掲示板等で「○○はダサい」という書き込みをされている方をよく見ます。
その○○という車種を所有されている方からすれば、心を痛める書き込みです。
そんな奴らは気にしなくて良いです。

なぜかというと、その言葉の裏に(そして、俺の乗っている✕✕というバイクは最高にかっこいいんだぜ)というメッセージが隠れています。
彼らも「✕✕はダサい」という言葉に心を痛め屈折した人間のメッセージが「○○はダサい」なのです。
ではなぜ、彼らは「俺の乗っている✕✕が世界一カッコいいんだぜ！」と言えないのでしょうか？
簡単です。自信が無いからです。

そんな、自分の所有しているバイクを愛せない腑抜けチキンマンの言葉は気にしなくて良いです。
あなたのバイクはカッコいいんだから〜。