バイク・バイク用品関係

「NC750X DCT typeLD」(2014年モデル)20000km超走行インプレッション

「NC750X DCT typeLD」見積もりから納車までのレポート


新しい大型バイク「NC750X DCT typeLD」
納車、20000km超走行して感じたことを赤裸々に書いてみます。
ぜひ、ご参考に。

同じエンジン、車高、サスであるNC750Sを検討されている方の参考にもなると思います。
また、同じエンジンのインテグラ(スクーター)を検討されている方もどうぞ。

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なぜNC750XDCTなのか

乗ってみたいバイクってのはたくさんあるんですが、所有するほどではないんですよね・・・。

外車は壊れやすいとかパーツがべらぼうに高いとはいいませんが
メンテナンスサイクルが長いパーツや部品が壊れた際に、小回りが利かないことが多々あり
最終的にパーツ代は割り増し高くなる場合が多かったです。
(例えばA+Bで使われるパーツのB部分のみが破損した場合
B部分だけでなく、A+Bセットじゃないと注文できないと言われることがたまに・・・。)

ロングツーリング中、なにかあった際に対応できない場合に困るので国産車にしました。
※大したトラブルじゃないのに外車だと触ってもらえないことが多々ありました。

さらに、自分という人間はとにかく乗り倒すので
バイクにかかるコストを極めて安くしようということで
高燃費、低価格のNC750Xになりました。
(ワンランク下のNC750Sでない理由については後述。)

・250ccで良いのではないか?

高燃費、低価格ならば250ccバイクであるやビッグスクーターも候補の内にあったのですが
「君の使い方なら250ccはやめておいたほうが良い。」といろんな人に言われ
夏の北海道ツーリングの際、250ccスクーターであるフォルツァに乗り4日で1500kmほど走ったのですが
最後はクタクタになっていたので、250ccは除外になりました。

・参考記事

・NC750Xであるメリット

NC750S、NC750Xには本来バイクのガソリンタンクである部分にメットインと呼ばれる荷物入れがあります。
このような荷物入れがあるのは、現行車種では唯一です。
バイクツーリングの際、荷物をどうするかというのは死活問題です。

一般的にバイクに乗る際、荷物というのは
・シートにヒモやネットでくくりつける。
・バイク用の荷物箱(パニアケース)をつける。
・スクータータイプの場合、シート下の荷物入れに入れる。
のいずれかなのですが

シートにヒモやネットでくくりつける場合、施錠ができないため防犯上難しい。
バイク用の荷物箱をつける場合、費用が10万円近くかかる。等デメリットがあります。
そして、どれもがバイクから一度降りないといけないため
ちょっとした場所の撮影をする際でも、乗ったり降りたりするのは面倒です。

が、NC750S、NC750Xのようなメットインはバイクから降りずに荷物にアクセスできるため
非常に便利です。

・DCT LD(ローダウン)という選択

DCT(セミオートマチック)、さらにシート高を830mmから800mmに落としたtypeLDを選択しました。

DCTはNM4に試乗して体験したのですが、ギアチェンジをバイク側が勝手にやってくれる不思議なシステムです。
さらに、ライダーの癖を記憶してギアチェンジのタイミングを自動補正してくれるシステムもあるのだとか
き、きもい。(ほめ言葉)

typeLDに関しては、ノーマルでも足ついていたのですが
バイク屋さんから
「30mm程度なら性能としてそんな変わらないだろうし、足つきが多少でも良いほうが良いのではないか。」と言われたので
typeLDを選択しました。
(typeLDはNC750Sのサスペンションを使ってるそうです。
足つき確認の際にtypeLDが店頭にない方はNC750Sを跨るのだ。)

・お値段やら

それもあり、NC750SではなくNC750Xを選択しました。
NC750Sはウインドスクリーンが短く、メットインの解錠部がバイク側部にある等の理由もあるのですが。
※2016年モデルのNC750XとNC750Sも同様の関係性があります。

納車されたよ

結論

結論から書けばNC750Xは
ロングツーリングをよく行う方にはとても良いバイクです。

ハンドリング

NC750Xのハンドリングは驚くほど素直です。

DUCATIディアベルやハーレーの883などホイールベース長めの低重心バイクに乗ったことがあるが
「エイヤッ!」と気合でバンクするようなバイクだったので
このNC750もコーナリングはイマイチじゃないの?と思っていた。

しかし、ガソリンタンクがシート下にあることによるで
マスの集中化とフロント周りの軽量化ができているのでしょう。
良い意味で自然にのんびりバンクしていくフィーリングを楽しめるバイクになっています。

マスの集中化について
重りのついた棒の重り側を掴むのと棒側を掴むのでは重さの感じ方が違います。
重心が離れれば離れるほどその物を動かしたり制御するのに
大きな力が必要になってしまうので重心は近くにあったほうが良いねって訳。

NC750Xのタイヤについて

純正タイヤにしてはグリップは高めで端まで恐怖心無く使うことができました。

槍玉に上がる純正タイヤの寿命が極端に短いという問題。
私のNC750XはDCT Dモードにて法定速度遵守の使用で8500km程度でリアタイヤがスリップサインが出ました。
リアタイヤはまだスリップサインは出てません。
バイク屋さんの予想ではあと1000km程度でリアタイヤのスリップサインが出るとのこと。

追記分

2015年2月以降納車のNC750Xの純正タイヤの寿命はフロント8357kmでタイヤ交換。
リアタイヤは9658kmでタイヤ交換しました。
そして、チェーンスプロケットは17342kmで交換しました。
素人目でもガタガタになっていたので、15000km程度が寿命でしょうね。

DCTとブレーキについて

NC750Xには「Dモード」と「Sモード」2つのモードがセッティングされています。
「Dモード」は回転数3000rpmになる直前くらいにシフトアップし
なるべく高いギアで走行するモード。

「Sモード」は回転数5000rpmになる直前くらいにシフトアップする
NC750Xのエンジンのトルクバンド(4750rpm)でのパワーを十分に生かすモード。

下り坂でアクセルが閉じてる場合はエンジンブレーキを活かせるように
多少回転数が上がってもシフトアップしなかったり
急発進をした際は低めのギアを維持しようとするなどのアシストが働くといった
成熟されたプログラミングがインストールされているので安心です。
※本記事のNC750Xには2代目DCTプログラムが
2016年モデルのNC750Xには3代目DCTプログラムがインストールされています。

推測になりますが、学習機能については
一定の走行距離(多分、500km)毎にアシストを見直し
「こいつは回転数高めで走るのが好きだな。」と判断されたなら
シフトアップを遅らせるように補正したり
「こいつは省エネ走行ばっかりするな。」と判断されたなら
シフトアップは速めにシフトダウンは遅めにという補正が働く
といった感じです。
実際、500kmにシフトアップタイミングが変更したのが実感できました。

「Dモード」はエンジンのフラットな特性からグイグイ加速はする上に
もとよりの回転数の低さとバランサーが作用し、驚くほど振動が無いです。
が、巡航時の回転数が約2000rpmと低いため
エンジンブレーキによる減速が期待できません。
さらにNC750Xのブレーキはシングルディスクなので気持ち強めにブレーキを握らなければいけないかもです。

パッドに当たりがつくまでは「Sモード」で走行し
エンジンブレーキを使い
いざというときに急制動できるようにしておくのがいいかな。

追記分

昨今、ダブルディスクが当たり前の大型バイクにしては珍しい
125ccバイクのように強めに握るブレーキングです。

純正ブレーキパッドはフロントは10666kmでリアは12897kmで交換しました。

メットインスペースと給油口

メットインスペースはその名の通り、ヘルメット一個がジャスト入る程度の容量。
ヘッドセット等をつけているヘルメットは残念ながら入らない。

が、荷物入れとしては必要十分です。

猫は1匹か2匹くらいは入る。

NC750X荷物積載について

NC750X(NC750S)はリアシートの下に給油口があります。
そのため、リアシートの上の写真のように荷物を載せてしまうと
リアシートの開閉ができなくなり、給油をするさいに荷物を降ろしたりしなくてはいけません。

そのせいで、荷物を積載しようとなるとキャリア(荷台)をつけたり
サイドバック、パニアケースの取り付けが必須でした。
これが、NC750Xのよく槍玉にあがる欠点でした。

が、今回は無改造でリアシートに荷物を載せ
荷物を降ろさずに給油もできる積載法を
発見したのでご紹介します!

やり方は簡単!


方法は簡単です。
リアシートの下でネットのフック同士をひっかけ固定するだけです。
やや特殊な積載方法なのでしっかり固定できたことを確認して走行してください。
またリアシートを固定するヒンジ等もさほど頑丈ではないので
せいぜい3kg程度が限界ではないでしょうか。
が、メットインの積載も含めれば十分な積載量となります。

こちらが荷物を載せつつ開閉する動画です。
きちんと閉めることが可能です。

あと、ガソリンスタンドの店員が給油口に戸惑われることが多いです。
※現在、NC750Xにはリアキャリアを装着させています。

加速

NC750Xの加速について。
車重は230kg程度、馬力は60ps程度とパワーウェイトレシオを計算するとあまりにも鈍重なものと思われている。

結論から言えばDCT仕様の出足の加速は同排気量の中でも群を抜いて速いです。
正確言うなら、フラットなトルク特性とDCTによるギアチェンジ、低重心の安定感から
一般人の我々でも理想に近いスタートダッシュができるからです。

ただ、大型レーサーレプリカバイクのアクセルを一気にフルスロットルできる技量があるなら
NC750Xの加速は遅いと感じると思います。
その技量が公道において必要かどうかは疑問ですが・・・。

サスペンション

(NC750X typeLDなのでNC750Sのサスペンションになります。)
サスペンションについては納車時にプリロード(イニシャル)を全抜きしてもらい
動きを大きくしてもらっているのだが、これでもやや固めではあるが良い塩梅である。

突き上げ感が気になる方はプリロード調整をしてみたり
摺動部にシリコンスプレーを吹いてみると良いかもしれない。
結論を言うと、サスについては可もなく不可もなくって感じ。

ちなみにオーリンズのNC750X用のサスペンションは9万円で販売されている。
割と安い!

※現在はオーリンズ製のNC750X用のサスペンションをローダウンリンクを装着してつけています。
NC750X用のサスペンションをそのまま装着すると車高が標準のNC750Xになってしまい、サイドスタンドやメインスタンドに不具合を生じたからです。

燃費

1000kmほど主にDモードで走行しての平均燃費は31.0km/lです。
350kmくらい走るとガソリン満タンから燃料計残り1目盛りになります。
2000回転〜3000回転あたりをキープすると相当燃費イイです。ガソリン減らねぇ。

2015/6/28
高速道路80km/h巡航で39km/lの燃費を出しました。
250ccバイクレベルっすか?

足つき

「NC750X type LD」の足つきは片足べったり。
両足はつま先がつく程度です。
車高は低いので片足はべったりつくのですが
シート幅が広いため、両足での足つき性は悪いです。

わずかばかりの不満部分

まず、インナーリアフェンダー。
最近のバイクにインナーリアフェンダーが無いモデルが多々あります。
しかし、NC750Xは林道を走れと言わんばかりのオフロード風のルックスなのに
インナーリアフェンダーがないのはちょっと不親切だと思いました。


次に、フォークガード。
フロントフォークを汚れから守るフォークガードがついてくれれば良かった。
やっぱり、清掃の邪魔になっちゃうかな?
この車種を購入する際に候補で出てくるであろう
YAMAHAのMT-07、SUZUKIのV-Strom650の両方のモデルには
フォークガードがついています。

最後に

「NC750X DCT typeLD」は自分にぴったりのバイクでした。
「てめーら、ドヤ顔でハイスペックなバイク乗ってるけどフルに乗りこなせるわけねーだろw」という
ホンダの声が聞こえそうな、趣向的な要素が強い大型バイクにしては実用的な側面を持ち合わせるバイクです。

まさしく、大型バイク版「スーパーカブ」。
スーパーカブとNSR50が同等に語られないように
NC750XはMT-09やV-Strom650と同等なバイクでは無いのかもしれません。

ぼくのNC750Xカスタム部について

ぼくのNC750X快適ツーリングカスタムを参照にしていただければ
当該記事のハンドルスペーサーによるハンドル調整は効果絶大でした。

NC750Xにつかえるバイクカバーについて

NC750Xに対応するバイクカバーです。
以下の2つは購入して、使用してみた感想なので確定です。


やや丈が短めだが許容範囲。2000円。
材質はペラい。とりあえず被せれればいい人向け。

TORUNA(とるな) とるなライト バイクカバー 4L TOR1006 TOR1006
ピッタリ。2500円。
上のものよりかは、多少しっかりしてる。

完売しています。

2016年モデルについて

NC750X 2016年モデルについて発表がありました。

<NC750Xの主な特長>
・LEDのヘッドライト※とテールランプを採用し、一段とアドベンチャーイメージを高めたシャープなスタイリングを実現
・ウインドスクリーンは、従来モデルに比べ上方に70mm高くすることで、高速走行時の疲労を軽減
・新形状の異型断面マフラーは、小型・軽量化を図り運動性能の向上に寄与するとともに、鼓動感にあふれたエキゾーストサウンドを実現
・ラゲッジの容量を21Lから22Lに拡大し、収納性を向上

・「デュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)」は、Sモードで3段階のレベルを選択できるプログラムとすることで、好みに合ったギア選択が可能
・フロントサスペンションには、圧側と伸び側両方の減衰力を比例特性化した「デュアルベンディングバルブ」※を採用し、乗り心地を向上
・リアクッションには、新たに「プリロードアジャスター」※を装備

文書化されていませんが、写真を見る限りインジケーターの表示形式も変更されています。
シルエットをよくみるとリアフェンダーがついているような感じがします。
エンジンについてはマフラー以外変更がなさそうですが、DCTプログラムとサスペンションが変更になるそうです。
NC750Sのサスペンションを使っているNC750X LDは無くなってしまうか、NC750Sも合わせて仕様変更になるということでしょうかね。

個人的にはうわぁ〜すっげー!っていう仕様変更では無いのでとりあえず一安心です。

東京モーターショー出展内容
東京モーターショー出展内容

ラゲッジボックスリッドの上面にヘビーデューティーなイメージを演出するユーティリティーレールを設定するなど装備を充実させました。

精悍なスタイリングになっており、CBシリーズを思わすカラーリングになっています。
ラゲッジボックス(メットイン)の上面の蓋変更による容量アップです。
不思議な造形になっていましたが、ユーティリティーレールということでタンクバッグや、スマートフォンホルダーのようなオプションパーツを装着することができそうです。

2016年モデルのNC750Sは凄い!

2016年度版のNC750XのホームページNC750Sのホームページが発表されました。

 NC750Sには、全タイプにETCとグリップヒーターを標準装備しました。
大型スポーツモデル「NC750X」「NC750S」を発売

つまり、ETCとグリップヒーター付きのバイクが新車で70万円で買えちゃうんですか!?
RCV213で2000万円超えのぶっ飛び価格のバイクを作ったと思ったら、激安バイクまで作っちゃうとは…。

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