”猫の楽園”で有名な愛媛県「青島」
島民16人、猫150匹以上の島「青島」へ行ってきました。
フェリー乗り場:愛媛県大洲市長浜1030−4
フェリー時間、定員についてはホームページ参照
フェリーに乗り込み「青島」へ
愛媛県には”猫の楽園”と有名な「青島」がある。
長浜から青島へ向かう便は8:00発か14:30発の2便ある。
しかし、青島から長浜へ帰る便は16:15発の1便しかないため
8時間程度がっつり滞在か、1時間程度覗いてみるこの2つしか無い。
せっかくなので、8時間がっつり滞在することにしてみた。
青島には自販機や売店はおろか、飲料水の水道すらない*ので必ず飲食物は購入しておきたい。
*島民の方は飲料水や煮炊きに使うお水は購入している。
フェリーは一度に34人が搭乗できる。
もしも、8:00発の青島行きの便で満員になった場合
14:30発の便には誰も搭乗できなくなる。
何が何でも青島に行きたい方は8:00発の便をオススメする。
フェリー内に「ねこパンチに注意」というゆる〜いテプラが貼られていた。
ワクワクを盛り上げてくれるではないか。
海をなんとはなく眺めていると、トビウオが物凄い速度で飛んでいった。
「お〜」と思いながら、トビウオはまだ居ないかと海を探っていると
フェリーは青島に到着した。
猫ちゃんがお出迎え
港には長浜行きのフェリーに乗る予定の島民の方
そして、おびただしい数の猫。
「青島にようこそ!」と出迎えてくれているのだろうか。
おびただしい猫は餌を片手に持ったフェリー船員の後をぞろぞろとついて行ってしまった。ハーメルンの笛吹き男かよ!
「青島にようこそ!」じゃなくて「飯をよこせ」だったのね。
ちなみに現地の人から言わせれば、「今はエサが観光客からたくさんもらえるから、昔ほど猫が集まらなくなった。
昔はエサを撒こうものなら島中の猫が一箇所に集まって、凄かった。」
とのこと。
また、島の猫のいくつかは耳がカットされている。
これは去勢手術されたメス猫の証なのだ。虐待じゃないよ。
「どこかのNPO法人が去勢手術までやってくれるんだよ〜。エサももらえて、手術も受けられて、本当にここは猫の楽園だよ。ちなみに私は貧乏。」と島民の方は畑仕事をしながら語られた。
「猫を崇めていたりするんですか?」とお尋ねすると
「いや、別に勝手に増えてる。」と言われた。
青島でここまで野良猫が増えた理由の一つに天敵であるカラスが居ないからでは?とお聞きした。
青島の歩き方
青島はとりあえず道がある場所を全部歩こうと思ったら1時間もあれば余裕で歩ける。
ただ、猫がいるところは住宅地の周辺に限られるので”猫スポット”は10分もあれば一周できるし、踏破も30分は必要ない。
島東部の弁天崎は鬱蒼とした茂みの中を進んでいくことになる。
虫が多く、猫は居ないので猫目的なら行く必要はないだろう。
ネコのエサやり場は決まっているので、必ずそこでエサをあげるようにしよう。
場所はフェリー乗り場そばの地図を見るか、腹を空かせたネコについて行けば辿り着くぞ。
ベンチに座ると「太ももに座って寵愛されてエサをたくさん受け取るにゃ」作戦のネコに襲われた。
残念ながら、オレはエサを持っていない。
「エサを寄越せ!!」
青島の人と猫と
青島の猫は”人に懐いている”とは言い難い。
”人を敵とは思っていないけど、お腹が空いたら甘えよう”という感じだろうか。
「うお、まぶしっ」
訪れた日の気温は35℃。
猫は日陰でお昼寝を楽しんでいた。
小道のちょっとした日陰で爆睡する三毛猫。
奥から茶トラ猫が悠々と歩いてきた。
茶トラ見事に三毛猫とオレをスルー。
子猫も俺の影に入ってお昼寝を初めてしまった。
こいつは将来相当なおもしろ猫になるに違いない。
お母さん猫は日陰で寝たいんだけど、子猫は元気いっぱい。
エサ場のキャットフードではなくて
鮮魚を食べたい猫はテトラポットの影に隠れて釣り人に熱い眼差しを送る。
兄弟猫は暑さに負けず、お家の天井を飛び回って追いかけっこ。
屋根の上でドタバタ。
「熱い熱い…。」
「寝よっと…。」
「あれ?ガスの元栓閉めたっけ?」
「ん〜。」
「ま、いっか。」
「ZZZzzz…」
観光客は俺も含めて、猫にシャッター切りまくり。
猫は見事にカメラ慣れ。
大層なビデオカメラの前でものんびりにお寝んね。
島唯一の飲食店「幸子の宿」
冒頭、「青島には自販機や売店はおろか、飲料水の水道すらない」と書いたし、ホームページや看板にも書いてある。
しかし、島の歩きまわっていると「幸子の宿」というお店があるではないか。
2016年3月から初められたカフェ的な休憩所であった。
幸子さんは経歴を伺うと、ぶったまげるほど経歴豊かな方であった。
島に訪れる国内外の方とお話するのが楽しくてしょうがないといった明るいお方であった。
様々なエピソードをお聞きし、畑で取れたトマトをごちそうになった。
そのトマトはとても甘く、凡庸な例えだが”フルーティ”であった。
トマト嫌いの私が進んでまるまる一個完食した、と言えばその美味しさが伝わるだろうか。
畑を耕して喉が渇いたら、水の代わりにトマトをかじっているという水々しさが印象深かった。
さらには、「帰りのフェリーが来るまで寝とったら?」とお昼寝までさせていただいてしまった。
猫好きなら行くべき
「いくら猫が好きでも離島へ行くのはちょっとなぁ…。」と思われている方も多いだろう。
しかし、猫好きなら行くべきだ。エサを持っていく必要は特別無い。
猫カフェでは味わえない”野良猫の素っ気なさ”にツンデレ感を得られることだろう。