「アイエエエ!?」「ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」「コワイ!」「ゴボボーッ!」
明け方を迎えようとする飲み屋の酔漢達は恐怖のあまり容易に失禁し、嘔吐した。
それらへ侮蔑的な視線を送りながら朱色のニンジャは手近のオチョコを掴むと中のサケをイッキし、壁に投げつけて割った。
(第2部「キョート殺伐都市」:「ウェルカム・トゥ・ネオサイタマ」#2より)
甲賀流忍術屋敷
住所:滋賀県甲賀市甲南町竜法師2331
見学料:大人600円、子供300円
滋賀県甲賀市にある「甲賀流忍術屋敷」というものがあるらしく
案内の看板通りに行くと、そこには住宅街が。
本当にこんなところに忍術屋敷があるのか!?
甲賀(こうか)市の甲賀(こうが)流忍者って読むんですってわかりづらいですね。
住宅地を練り歩くとありました。
この忍者屋敷は現存する唯一、実際に忍者が住んでいた屋敷になっています。
時間ごとにスタッフの方に案内されつつ見学ができます。
まずは本物の武具の案内をしていただきました。
忍者アイテムのひとつとして有名な「まきびし」
よく使われたのがオニビシという水草の種子を乾燥させたもので
地面にまいて足止めや逆のルートへの誘導に使ったり
非常時には食べることもできたのだそうな。俺も持ち歩こうかな。
いわずとしれた忍者アイテムの「手裏剣」
これは殺傷を目的としたものではなく、あえて見せつつ相手に投げて
かわしたり、弾いた隙をつくための武器らしい。忍者卑怯。
火炎放射器も使ってたそうな。力押しだな。
お次は忍術屋敷のからくり解説へ。
戸棚の中には隠し階段が!
あがると相当狭い、二階があります。
この狭さによって相手の動きと刀を封じるそうです。
さらにもう一段、あがることができめちゃくちゃ広い3階があります。
一見すると外観は平屋建てなのに、3階建てとは・・・。
しかし、すでにあなたは忍者の心理トリックにやられています。
コワイ!
この二階、確かに刀相手なら有効な防衛手段になりますが
忍者を倒すための忍者、ニンジャスレイヤーだとか
相手の本丸に突っ込んで来ている以上それなりに対策は練っているはずです。
そこであえて、隠し階段を見せます。
実は隠し階段の足元、開けることができ、隠し通路があります。
二階に忍者が逃げたと思わせて、実は忍者は地下にいました。
汚いなさすが忍者きたない。
木でできたふすまです。
この木のふすまは厚さ5cmの一枚板で50kgくらいあり、引き手がありません。
敵の来襲時にこのふすまをピシャリと閉めれば、中々開けることができません。
忍者がいる以外、普通の和室ですがここにいくつものギミックが搭載されています。
まず、忍者の足元に隠し通路。
ふすまの奥がどんでん返しになっていて、玄関前に出れるようになっています。
とはいえ、緊急時にどんでん返しを使っても
敵にそれを見つかってしまえば意味はありません。
観光地のどんでん返しは360度回転で回転ドアよろしくグルグル回りますが
ここの本物のどんでん返しは180度回転方式になっており
逃げる忍者が右手で押して板を回転させた場合
次は左手で押さないと開かないようになっています。
前の人が右手で押したから無意識に自分も同じ行動をしてしまうという
心理をついたものです。
とはいえ、それに気づかれてしまうのも当然なのですが。
どんでん返しを抜けていざ、踏み出すと落とし穴がぽっかり。
汚いなさすが忍者きたない。
そして、この付け鴨居と呼ばれる部屋のフチともいえる場所。
これ実は相当、大きなポケットになっていて槍や刀をしまっておけるようになっています。
そして、ここにしか現存しない「しのび窓」と呼ばれるからくり窓。
一見、はめ殺しの窓で開きませんが
よく見ると、こんなからくりが。
厚紙やら葉っぱといったものを通してやると、開くようになり
パタンと閉めるとからくりがまた降りて、開かなくなるという仕掛けになっています。
忍者が飲んでいたといわれるお茶、健保茶をいただきました。
滋賀は薬草が良く採れていたらしく、甲賀の忍者は任務外の仕事は薬売りをしていたそうです。
毒殺に使うため、薬草の知識に長けており、また関所の通過も薬売りは簡単であったためだそうです。
忍たま乱太郎の尼子騒兵衛先生デザインのオリジナルグッズもあったよ。
近くの道路に
「この先忍者が飛び出す 要注意」って看板がありました。
甲賀だけにこんなジョークのきいた看板立てるんだなと思ってたら
忍者、飛び出してきました。
コワイ!